職務経歴書の書き方

まずは、職務経歴書の基本を知ろう

職務経歴書には、「 編年体形式 」と「キャリア形式」の2種類があります。編年体形式とは、 時系列に沿って、その時々の業務内容をまとめていく書き方です。通常は、現在から過去に向かって書いていく(逆時系列)のが一般的になっているようです。 「キャリア形式」とは、 職務経験をプロジェクト単位や業務内容でまとめていく書き方です。 これまでの職務がプロジェクトにより、全く異なるといったような場合にオススメな書き方です。

職務経歴書の書き方例(編年体形式)

会社名:○×株式会社
従業員数:420名
資本金:1000万円
上場区分:未上場
業種:電気機器の製造メーカー
URL:http://www.○○○○○.com
就業期間:2000年4月〜2005年10月
雇用形態:正社員

【入社理由】
大学で電気系の専攻をしており、インターンで複数の企業で働く機会がございましたが、○×株式会社の理念、従業員の高い向上心、そして世界に誇る技術力に感銘を受けました。

【職務内容】
2000年4月〜2000年12月(8ヶ月)
研修期間として、製造工場を回り販売製品の組み立て研修

2001年1月〜2005年10月(5年10ヶ月)
ASIC の開発(担当者6 名)
・LA社製W-CDMA 携帯電話の基地局用LSI の開発。
・LA社が記述したRTL をシミュレーションし、デバッグ後にASIC 回路化する(インプリンティング)作業を受注。
・回路規模は約75 万ゲート。
・開発初期においてシミュレーションを担当。

<開発環境>
VHDL、 ツール: ModelSim、 FJ-TOOL

この職務経歴書は、あくまでも一部分です。就業した会社ごとに、上記のような書き方をする必要がありますが、コレだけでは不十分です。 転職回数が複数ある場合は、職務経歴書の一番上に、各会社の入社、退社年月日を書く必要があります。

職務経歴書はどこまで詳しくかけばいいの?

職務経歴書の書き方は、「興味を持たせる」のが目的

よく職務経歴書の書き方の質問で、どこまで細かくかけばいいのですか?と聞かれることがあります。これは、職務経歴書の書き方を、自分視点で書いているという証拠でもあるのですが・・・

問題は、誰の視点で職務経歴書の書き方を注意していくかということです。職務経歴書は、あくまでも、書類審査を突破して、人事担当者に「おっ この人と会ってみたいな」と思わせることが目的です。あまり詳しく書きすぎてしまうと、どこに目を通せばよいかがわからなくてなってしまいます。

本当に、細かい部分は、面接の際に、アピールすればよいのです。 また、ありがちな間違いとして、求める資質や職務に関連の薄い経験を書き連ねるケースがあります。これでは、何をアピールしたいのかが伝わりません。 希望する仕事とアピールしたいことがマッチしていなければ、どんなすごいキャリアを伝えても意味がないということになります。

保有資格に対してもいえることですが、経営コンサルタントを志望している人が、教職の免許、フォークリフトなどの資格を持っていても無意味などころか、場合によっては、「一貫性のない人」ととらえられてしまい、マイナス要因にさえなります。資格を持ちすぎているのも、資格取得が目的になっている人だと悪いイメージを与えかねないので、注意が必要です。

その職務経歴書の書き方で、採用しますか?

もしも、貴方が、職務経歴書を見る立場(企業の経営者だとします。)ならば、その職務経歴書の書き方で「採用したい」と思いますか?

貴方が企業の経営者ということは、貴方のお金で、まったく知らない人を職務経歴書の書き方だけを参考にして、採用、不採用を決めるということです。企業の採用活動とは、それだけ不確実なもの対して、お金を投資する(賃金を払って、賃金を払った以上の成果を人材から挙げて貰う)ということなのです。

確かに、職務経歴書の書き方は、慣れていないと大変だとは思いますが、企業の立場にたって考えなければ、いつまでたっても、良い職務経歴書は書けません。